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2017-10-31 09:30:00
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ご報告、大変遅くなりましたが、10月7日に行われました「講演会『不染鉄先生の思い出』」、無事に終えることができました。

 

倉石さんの分かりやすく、優しい語り口で語られる不染鉄先生との出会いから不染鉄先生の人柄・人生、作品背景などに迫る第一部。

倉石さんに送られた絵ハガキをスライドで上映しながら、個々の作品について語る第二部。

3時間近い講演となりましたが、時間を感じさせない、もっとお話を聞いていたくなるような、そんな素敵なひとときを過ごさせていただきました。

またこの講演をきっかけてとして、不染鉄先生の作品を持っている方や生前に交流のあった方など、思わぬつながりもできたようで嬉しいことです。

このつながりが広がっていき、深まっていき、もっと多くの人に不染鉄先生の作品のよさがが伝わっていきますように……

 

さて、この講演会について、素敵な感想文が寄せられましたのでここにご紹介させていただきます。

吉沢さん、ありがとうございます。(掲載が大変遅くなりまして申し訳ありませんでした)

 

 

 

いい人になろう

 

 吉沢英治

 

いい人になろう いい人になろう

佐久までの帰りの電車

私はくりかえし そう口ずさんでいた

 

うっすらと浮かんだ熱いものに

来し方の日々を重ね合わせ

いい人になろう いい心になろう

そう口ずさんでいた

 

 長野市にある、お茶ぐら「ゆいまある」で十月七日、倉石美子さんの「不染鉄先生の思い出」のお話があった。

 私は一週間前まで、画家・不染鉄(ふせんてつ)さんという方を全く知らなかった。

 九月三十日、信濃美術館が開館五十年で閉館取壊しになると知り、思い出のいっぱいある美術館を見ておきたいと、最終日に美術館を訪れたのである。

 途中、「ゆいまある」でお昼のカレーをいただいた。その時、吉本さんから「来週、こういう会があるよ」と教えていただいたのが、お話の会であった。

 不染鉄画伯の「山海図絵」伊豆の追憶

 このポスターの絵に、心を奪われた。

 「この絵に会いたい」閃いた一瞬の思い。

 吉本さんは、三十年前に不染鉄画伯を偲ぶ会を何度か開き、今回スライド化してある不染鉄画伯からの倉石さん宛ての絵ハガキを、スライド上映しながらお話をお聞きするということであった。

 「まだ、参加できますか?」吉本さんにそう問いかけると

 「これ、定員二十人の最後の一枚」

 そう言って、番号二十の引換券を渡して下さった。嬉しい。

 そこへ一人の女性がお店に入ってこられた。

 「吉沢君、こちらが倉石さんだよ、今度不染鉄さんの話をして下さる・・・」

 人と人との出会いはこんなにも不思議なものなのか。たった今、不染鉄画伯を知り、来週のお話の会の参加を決めたところへ倉石さんが現れ、ご挨拶できる不思議さ。

 ああ、ここだな。私は瞬時に亀井勝一郞先生のお言葉を思い出していた。

 「人生とは邂逅である」まさに、まさに。

 

 十月七日午後二時くらいからコーヒータイム。ゆったりとした思いで倉石さんのお話を待つ。

 倉石さんのお話が始まった。不染鉄先生への尊敬と、多くの方に不染先生を知っていただきたいとの心のこもったお話だった。

 倉石さんが東京の女子大生であった二十歳の頃、偶然に偶然が重なって、当時奈良にお住まいであった不染先生の許を、友人と一緒にお訪ねしたのが最初の出会いであった。

 不染ワールドと仰るほどの衝撃を受けられた倉石さん。不染先生との魂の出会いがすでにその時あったのですね。

 それから結婚されるまでの間に七十数通の絵ハガキが届き、その後も届いた絵ハガキの枚数は百以上あるという。

 「あなたという存在が的になってこの絵ハガキが描ける」

 倉石さんは、私宛に描いて下さっている絵ハガキであるけれど、本当は先生ご自身の魂に向かって、全身全霊で描かれているんだと思われたそうである。

 「あなたとは僕の良心のみでお付き合いするよ」と言われ、真摯な先生のお姿を大切にされておられるのだ。

 薬師寺管長の高田好胤師、数学者、岡潔先生との出会いのお話も印象的で、女子大時代の恩師、周郷先生の

 「生きているふりをしているだけでは、本当に生きていることにはならない」

 特に心に染み込むお言葉であった。

 二部はスライド上映で、不染先生の絵ハガキを、倉石さんが朗読と解説をして下さった。

 初めて見る不染先生の絵ハガキの画と、文面。魂に触れるとはこのようなことなのか。

 忘れられない絵ハガキがある。葉を落とした柿の木に実がたわわになっている。余白のはがき一ぱいに文が書かれている。

「いろいろなことがある。つまりはいい人になろうと思う。秋がくる、落ち葉になる、菊が咲く、いいひとになろう。芝居を見る、テレビを見る。つまりはいい人になろう。お金がくる、画をかく、つまりはいい人になろう。いい人になろう、とてもとても、しん切な人になろう。朝目がさめる、すがすがしい、いい人になろう。

うれしいことがある、少し困るような事がある。つまりはいい人になろうと思うと、すべては一ぺんにかいけつする。朝も夜も、毎日毎日いい人になろうと思う。

とてもこの世は楽しくなる。此頃、画がよくなった。心がよくなったからだ。

いい人になろう、いい人になろう、いい人になろう、いい人になろう。

こんなハガキを書くとうれしくなる。あなたの花嫁姿の写真を見る。字には書けない美しい心の人になろうねえ。きっといい赤ちゃんが生まれる。体に気をつけて、食べるものに気をつけて。それからそれから、くれぐれも心に気をつけて。

その心が赤ちゃんの心になる」

 倉石さんの、お優しい表情とお言葉が会場いっぱいに広がって、お集まりのみなさんどんなに心豊かになったことでしょう。

 倉石さんは最後にこのように言われた。

 「不染先生は幻の画家と言われていますが、まごころの画家だと思っています。」

 不染鉄先生より託された思い、倉石さん、私の心にもしっかりと届きましたよ。

 十一月まで開催の奈良県立美術館「不染鉄」展で、不染鉄先生の魂の絵画に会ってきます。

 倉石さん、吉本さん、ありがとうございました。

 

二〇一七年 十月十日  

2017-10-10 10:00:00
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今月のおすすめコーヒー、入荷しました。

今月は「ホンジュラス[グサヨテ地区/エル・ゾピロテ農園]」となります。

 

ホンジュラスはかつてマヤ文明が栄え、また世界遺産の代表格ともいわれているコパン遺跡がある国です。中央アメリカに位置し、グァテマラやニカラグアなどほかの中米コーヒー生産国と国境を接しており、標高や地形などコーヒーの基礎的生育条件は隣接国のグァテマラやニカラグアと類似しています。

 

国土面積は約11万キロ平方メートルと日本の1/3弱程度ですが、今では同国のコーヒー生産量は年間600万袋を超え、中米において最大のコーヒー生産国となりました。

 

今回のロットはグァテマラとの国境付近のコパンエリアに属するグサヨテ地区で栽培・収穫されたコーヒーです。コパンエリア一帯でホンジュラス全体の生産量の約40%を占めており、同国最大のコーヒー生産エリアです。

 

一般的なホンジュラスのコーヒーは複数の生産者のコーヒー豆が混合されるため、品質に差が生じることがあります。

しかし、今回のロットは単一の農園でしっかり管理され、品質が保たれたものとなり、素晴らしいコーヒーとなっています。

 

中米のコーヒーの印象はどちらかというと「爽やかな酸味と控えめな苦味」ですが、ホンジュラスは苦味もコクもしっかりとあり、またスッキリとした酸味も感じられ、爽やかな甘味も後味として残ります。

全体のバランスが良く、秋にぴったりのコーヒーです。

 

シングルオリジン・コーヒー では初登場となる「ホンジュラス」(400円)……ぜひご堪能下さい。

 

また先月のおすすめコーヒー「グァテマラ」もなくなり次第終了となりますが、400円→350円でのご提供です。

こちらも秋にぴったりの、ただこちらは少々ガツンとしたコーヒーとなります。

この機会にぜひどうぞ。

2017-09-19 11:25:00
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最近よく出ているのが、「ベイクドチーズケーキセット(¥500)」です。

 

浅煎りブレンドコーヒーがセットで付きますが、+50円で他のコーヒーにも変更できます。

 

お二人で来られた方は、お互い別々のコーヒーにしたり、また1人で注文される方も、他のコーヒーに変更されたり…そんなお客さまが多くなってきています。

少しずつ他のコーヒーにも関心が高まってきているようで嬉しい限りです。

 

ゆいまあるでは現在、5種類のコーヒーを用意しております。
・浅煎りブレンド
・ゆいブレンド
・深煎りブレンド
・カフェインレス(デカフェ)
・今月のおすすめ(シングルオリジン)

 

その日の体調や気分に合わせて、お気に入りの一杯をぜひどうぞ!

2017-09-05 12:30:00
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不染鉄(ふせん てつ、1891年6月16日-1976年2月28日)、本名哲治(のちに哲爾に改名。鐵二とも号する)。

大正から昭和にかけて活動した日本画家であり、幻の画家と呼ばれています。

 

今回、東京ステーションギャラリー(2017年7月1日 - 2017年8月27日)、奈良県立美術館(2017年9月9日 - 2017年11月5日) にて「没後40年 幻の画家 不染鉄展」が開催されたのを記念して、ゆいまあるで講演会を行います。

 

生前、不染鉄と親交があった倉石美子(とみこ)さんをお招きし、不染鉄から送られた画はがきをスライド形式で上映しながら、不染鉄を偲び、その作品に浸りたいと思います。

 

 

 不染鉄(ふせんてつ)回顧展・開催記念

 「不染鉄先生の思い出」―画はがきのスライド映写を中心に―

  お話:倉石 美子(とみこ)さん

 

  日時 :2017年10月7日(土) 14:00開場 15:00開演

  会場 :お茶ぐら ゆいまある

  参加費:1,000円(コーヒー付)

 

 

お問い合わせ・ご予約は「ゆいまある店頭」または「電話 026-224-0330」にてお願いいたします。

 

 

※この講演会は「没後40年 幻の画家 不染鉄展」とは直接関わりなく、ゆいあまる独自で行うものです。

 

2017-09-04 10:20:00
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今月のおすすめコーヒー、入荷しました。

今月は「グァテマラ[ウエウエテナンゴ地区/エン・コンスエロ農園]」となります。

 

グァテマラは中米北部に位置し、カリブ海と太平洋に面した小さな国です(国土面積は日本の約1/3程度)。

コーヒー栽培の歴史は1850年頃からと古く、今でも稀に大規模な噴火を起す火山を囲み、土壌や気象条件が多岐にわたりそれぞれに栽培環境の異なる8つの代表産地が形成されています。

 

その一つが、ウエウエテナンゴ地区です。

ナワトル語で「先祖の場所」という意味を持つウエウエテナンゴ地区は、非火山系の山岳地帯でグァテマラで最も標高の高い地域の一つであります。

今回のロットのエル・コンスエロ農園は、標高1,500~1,800mと高い標高地に位置していることから、昼夜の気温差が大きく、よく実が締まり、じっくりと紫紅色(しこうしょく)になるまで熟してから収穫されています。

 

飲んだ感想としましては、苦味よりも酸味を強く感じましたが、きつい酸味ではなく、滑らかな飲みやすい酸味です。

また飲んだ後に感じる甘味の余韻も素晴らしく、なんとなく懐かしさを感じさせるコーヒーです。グァテマラは「深煎りブレンド」でも使用していますが、「深煎りブレンド」の方が酸味が弱く、苦味と甘味が引き出されているかと思います。

一日の最初の一杯に、ガツンとしたコーヒーを飲みたい方は、今月のコーヒーの「グァテマラ」を、もう少し優しいコーヒーがよろしければ、ゆいまあるの「深煎りブレンド」がよろしいかと。

もちろん酸味と苦味がバランス良く調和した、飲みやすい「ゆいブレンド」、酸味が強めの「浅煎りブレンド」もオススメですので、その日の気分や体調に合わせて飲み比べてみて下さいね♪

 

1杯400円となります。

また先月のおすすめコーヒー「コロンビア」もなくなり次第終了となります。

生産量が少ない貴重なロットとなりますので、まだお飲みになっていない方はこの機会にぜひどうぞ。